「トマト」大人、子ども関係なく、大人気のトマト🍅
よく小学校の夏休みの自由研究やどのご家庭の食卓に並ぶオーソドックスな野菜ですが、我々のもとに届くまでの農家様の苦労は計り知れません。
そんなトマト栽培の労働時間は次のようになっています。
露地栽培の大玉トマト(夏秋)の年労働時間は、農家1戸当たり・年間で1,297.6時間です。そのうち、収穫が343時間で全体の26.4%、栽培管理が421時間で全体の32.4%を占めています。
施設栽培の大玉トマト(冬春・夏秋合計)の年間の労働時間は、農家1戸当たり3,314.4時間です。そのうち、収穫が1,080時間で全体の32.6%、栽培管理が1,140時間で全体の34.4%を占めています。
国産トマトの収穫機械化を実現!加工用トマト収穫機「KTH」とは
収穫作業の軽減に向け、カゴメ株式会社はヤンマーグループと加工用トマト収穫機を共同開発しました。手作業と比べておよそ3倍という作業効率の高さから、導入地域は拡大しています。
これは、加工用トマトが機械収穫に適していたからこそかなった省力化といえます。今後は青果用トマトの省力化に向け、収穫用ロボット開発が進められていますが、まだ実用化には至っていないのが現状です。
農家の負担となっている収穫作業の軽減に向けて、多数のトマト加工製品の製造・販売を行うカゴメと農業機械メーカーであるヤンマーグループでは6年の月日をかけて、加工用トマトの収穫機「Kagome Tomato Harvester(KTH)」を共同開発しました。
従来の手作業と比較しても作業効率は約3倍で、1人1日当たり1.8tの収穫ができることから導入地域が拡大しています。
2021年時点でカゴメが保有しているKTHは17台で、12道県の農家へ貸し出されています。カゴメの国内加工用トマトにおいて、全作付け面積の26%(約75ha)でKTHが使用されています。
また、カゴメとヤンマーアグリジャパン北海道支社は、2021年に北海道のいわみざわ農業協同組合(JAいわみざわ)と連携協定を締結しました。野菜飲料の原料として使用する加工用トマトの産地拡大を目的として、収穫作業の機械化を進めています。
岩見沢市は北海道中部に位置しており、昼夜の寒暖差や日照時間の長さといったトマト栽培に適した条件を備えています。広大で平坦なほ場があり、機械を導入しやすい環境であったこともJAいわみざわと連携協定を締結した決め手です。
KTHの導入だけではなく、スマート農業や灌漑設備といったJAいわみざわ農業インフラを活用することで、栽培基盤の確立と栽培の効率化を図り、2025年までにJAいわみざわ管内の加工トマト栽培面積を、現在の3倍である30haまで拡大する計画を進めています。
トマト栽培において、負担となっている収穫作業の軽減に向けて、機械化が進んでいます。カゴメとヤンマーグループが共同開発した「KTH」の導入が進み、加工トマトの収穫自動化が拡大しました。このような他の農作物でのロボット開発に注目ですね。